ちいきしんぶんに掲載されました

介護・リハビリのプロフェッショナル会社「COCO-LO」スタッフに聞く
この時期、高齢者が注意したいこと

新型コロナウイルス感染症の拡大が進んでいる。この時期大切なのは、しっかり予防 することと、毎日の生活を見直して免疫力を高めること。特に高齢者が注意したい日 常のポイントを、群馬県内でデイサービスや訪問看護ステーションなど9つの介護事業 所を運営する「COCO-LO(ココロ)」のスタッフに聞いた。

見える場所に貼っておきたい予防のための8つのポイント

COCO-LO」は桐生市に本社を持つ介護会社。東毛地区に7つの事 業所、中毛地区には高崎・前橋市内をカバーする「訪問看護ステーションココロまえばし」と、前橋市総社町に「ココロデイサービスまえばし」を構えている。
同社では、新型コロナウイルス感染症の拡大と同時に、予防のための8つのポイント」と題したポスターを作 成し、各事業所のあらゆる場所に掲示した。イラストでわかりやすく説明しているのが特長だ。
「予防法については、テレビやネットでさかんに報道されていますが、中にはデマもある。そこで、正しい情報を8つのポイントにまとめました。いつでも目にする場所に貼っておき、気を引き締めることが有効だと考えました」とCOCO-LO代表取締役の雅楽川陽子さん。私たちもぜひ参考にしたいものだ。

筋力が落ちないよう散歩やラジオ体操を!

COCO-LOが運営する「ココロデイサービスまえばし」はリハビリ特化型のデイサービス施設。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など国家資格者による信頼のおけるリハビリが評判だ。
空調会社が設計を担当したという建物は、換気性能が非常に高い。また、スタッフは消毒液を入れたホルダーを常時、肩から下げ、使用した器具や設備を即座に除菌するという徹底ぶり。
そのため、コロナ騒ぎが勃発してからも、利用者の減少が少なくすんでいる。「一人で家にいると気持ちが滅入るから、おしゃべりをしに来たわ、という方もいらっしゃいます」とのこと。
しかし世間では、感染が不安で一日中、家で過ごす高齢者が増えているのが事実。「心配なのは、運動不足になり、筋力が落ちること。天気の良い日には、近所を散歩するのもいいでしょう。どうしても外に出たくない
という人は、ラジオ体操がおすすめ。全身をまんべんなく動かせるため、毎日続けるのが理想的ですね」と理 学療法士・深津典子さんはアドバイスする。
一人で家にこもっていると、しゃべらなくなってしまうのも問題だ。「脳を活性化させるためにも、気持ちを高めるためにもおしゃべりは重要。不安な時期だからこそ特に、家族や友達とひんぱんに電話してコミュニケーションをとってください。ひとり暮らしの親御さんを持つ方は積極的に電話をしてあげて」と深津さん。

喉にも肌にも保湿を心がけて

ウイルス予防の基本はうがい・手洗いというのはよく知られている。それに加えて「喉が渇いているとウイルスを体に取り込みやすくなります。こまめに水分補給をしましょう」と看護師・前村舞さん。
水分補給は肌にも必要だ。この時期、手洗いをし過ぎて、手荒れをおこしている人もいる。それが感染リスク を高めることも 。「カサカサ感を感じたら、クリームなどで保湿しましょう」と前村さんはアドバイス。
さらに、口の中のケアも忘れてはならない。「口の中は、温度・水分・栄養分の関係で、とても細菌が繁殖しやすい 場所。歯磨き、うがい、入れ歯の掃除などを丁寧に行い、清潔に保つことが必要です」と言語聴覚士の唐澤慶子さんは言う。誌面で紹介した介護やリハビリのプロフェッショナルのアドバイスは新型コロナウイルス感染症だけでなく、多くの病気の予防にもつながる。ぜひ実行してみよう。

 

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