COCO-LOのコロナウイルス対策

ウイルス感染拡大、学校休業の中、
COCO-LOが設けた5つの制度

新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、人々の心に不安が渦巻いています。
さらに3月上旬から小中高校が休校。預かり先のない子どもは両親が仕事に行っている間、一人で留守番をしなければいけません。
子どもを持つ女性スタッフが7割を占めるCOCO-LOではこの緊急事態に対応した新制度を設置。スタッフが安心して働ける環境づくりに力を入れています。その内容について雅楽川陽子社長に話を聞きました。

取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)

診断書不要
体調不良時に5日間の有給休暇

 

新型コロナウイルス感染拡大が始まった2月下旬、COCO-LOが即座に新設したのは『新型ウイルス特別有給休暇』です。

スタッフ本人はもちろん、その家族が発熱や風邪などで体調不良のとき、5日間の有給休暇が取れる制度です。医者の診断書は不要、自己申告で取得可能と決めました。

「年度末の今は、年次有給休暇を使い切っているスタッフが多い。だからと言って調子が悪いのに無理をして会社に来て、他の人にうつしてしまっては大変なことになります」と雅楽川社長。

先行きの見えない不安の中、デイサービスや訪問看護という“命”と向き合う仕事をしているスタッフたち。『新型ウイルス特別有給休暇』が生まれたことで、「体調不良のときはいつでも休める。無理しなくてもいいんだ」という安心感は、仕事に前向きに取り組む姿勢につながります。

『新型ウイルス特別有給休暇』は今のところ3月末までの期限付きですが、状況に応じて、延長することも考えているとのこと。

 

お楽しみイベントもある
「COCO-LO学童」が登場

3月初め、政府が全国に臨時休校を要請した際には、すぐさま『COCO-LO学童』を立ち上げました。事業所の空いている部屋を使い、休校期間中、預け先のない子どもを預かろうという制度です。

企画室や総務のスタッフが中心となり、8時30分~9時は読書、9時~10時は勉強という具合に、『COCO-LO学童』独自の時間割を作成。長い休みの間も規則正しい生活を送れるように工夫したと言います。

さらに、学童の生活がマンネリにならないよう、時々は「お楽しみデー」を設け、スタッフが子どもたちを連れて街探検や公園遊び、登山などに挑戦することに。

「会社で子どもを預かるのは今回が初めてではないので、まったく混乱はありませんでした。COCO-LOは年に2日、祝日営業をしており、その日はキッズデーとして、スタッフの子どもを預かって楽しいイベントを行っています。これまで積み重ねてきた経験が、この非常時に生きています」と雅楽川社長。

 

『子ども確認電話制度』や
『子どもお昼休憩延長制度』も!

COCO-LO学童に来るのは幼い子どもが中心です。小学校高学年くらいになると、「一人で留守番する!」という子も出てきます。そういった子どもを持つママ・パパスタッフのための制度も2つ新設しました。

1つは『子ども確認電話制度』です。親としては、自宅に一人ぼっちでいる子どもに対し、「ちゃんと生活できているのか」「危険な目に遭っていないか」などと心配事は尽きません。普段は仕事中に私用の電話は禁じられていますが、留守番している子どもがいるママ・パパスタッフは、ひんぱんに自宅へ電話をしてもお咎めなしという制度です。

もう1つは、『子どもお昼休憩延長制度』。通常60分のお昼休憩を90分に延長できる制度です。「90分あれば、子どもの様子を見に自宅へ帰れます。元気な顔を見れば、安心して午後の業務に取りかかることができると考えました」と雅楽川社長は言います。

『子ども確認電話制度』にしても、『子どもお昼休憩延長制度』にしても、敢えて制度にすることが肝なのです。「制度なのだから気兼ねなく電話をかけられますし、子どもの様子も見に行けます。気兼ねなくということが大切」と力を込めます。

子どもたちの
力も借りて!

もう一つ、この緊急時にCOCO-LOが設けたのが『スタッフキッズアルバイト制度』。スタッフの子どもで、高校生や大学生になった子をアルバイトとして雇用するのです。

緊急時の特別体制で、通常よりもCOCO-LOの業務は忙しさを増しています。それを子どもたちのバイトにより、少しだけ手助けしてもらおうという主旨です。

お茶入れや利用者さんの話相手など、できる仕事は限られていますが、子どもたちにとっては、「お母さんやお父さんの会社の力になれるんだ」という想いは大きな喜びややりがいにつながっているようです。みなイキイキと働き、事業所の中は若いエネルギーで活性化しているといいます。

創業当時からスタッフの立場に立った仕組みや制度を次々と導入してきたCOCO-LO。時代に合わせて、効果的かつスピーディーに……。その姿勢は非常時の今も変わりません。

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