介護の現場から経理へ

お名前:柴野さん
ココロ勤務歴:10年
所属:総務
職種:経理

- 総務ではどのような仕事をしていますか?

柴野
経理を担当しています。集金処理や現金管理、ココロ内のお金に関わるすべての業務を行っています。
もともと介護員としてアットホームで働いていましたが、会社が大きくなり経理専属の人間が必要だということで、5年ほど前に異動になりました。お金のことを一手に引き受けているので、責任を感じますね。前職が銀行勤務だったことが生かされていると思います。

- 現場を離れて感じることがありますか?

柴野
利用者さんとの時間は少なくなりましたが、ちょっとした用で立ち寄ったときなどに「久しぶりね~」なんて声をかけてもらえるとうれしくなります。もっと顔を出したいと思いますね。


 

大好きなじーちゃんばーちゃんのために

- もともと銀行にお勤めだったそうですが、人生のステップアップに介護の道を選んだのはなぜでしょうか?

柴野
私はひとりっ子で、両親が共働きだったこともあり、主に祖父母に育てられました。典型的なじーちゃん子ばーちゃん子でした。
祖父が高齢になりほぼ寝たきりというときに、転んで顔をけがしてしまったことがありました。祖父ではなくて私が、なんですけど(笑) その時にほとんど動けない祖父が、自分ことはそっちのけで私のことをとても心配してくれて。「もう大人なのに心配させちゃったな。何か自分ができたらいいな」そんなことがきっかけでした。

- 新しい職場にココロを選んだ理由を教えてください。

柴野
ヘルパー2級の講習を受講中に、たまたまインターネットでみつけたココロの「ボランティア募集」がきっかけでした。雰囲気のいい会社だなと思い、そのまま入職となりました。
アットホームの立ち上げから関わりましたが、何しろ未経験だったので苦労しました。近所のおじいちゃんとお茶飲みするのとは、わけが違うんですよね。わからないことだらけのスタートでしたが、そのたびにまわりのスタッフにフォローしてもらいました。わからないことを聞ける環境がとてもありがたかったです。


 

話を聞いてもらえるってうれしい

- 昨年病気をされたそうですが、差し支えなければ経緯と「病気になってわかったこと」について教えてください。

柴野
悪性腫瘍での療養でした。
ほったらかしにし過ぎたんです。治療、入院、手術、また治療とフルコースの一年でした。
自分が病気になってわかったことは、自分で思っている以上にいろいろな意味でたくさんの人にお世話になっているということです。人の話を聞く方が多かった立場から今度は自分が聞いてもらう立場になって、聞いてもらうだけでどれだけ安心感が得られるのかを実感しました。
本当に感謝しています。感謝しかないです。

- 明るく前向きに柴野さんが頑張る姿は、まわりの人にとっても大きな力になったことと思います。これからの抱負を教えてもらえますか?

柴野
笑顔を大切にして、元気にがんばることでしょうか。
もっとしんどい思いをしている人はたくさんいますから。好きなことを言っていられるのは幸せだと思います。


 

-ありがとうございます。最後に利用者さんやご家族へのメッセージをお願いします。

柴野
人が足りないときなど、たまに送迎に行くことがありますが、ご家族の方や近所の方が覚えていてくれるととてもうれしいです。利用者さんとお話するのも、やっぱり楽しくて大好きです。これからもそんな時間を大切にしていきたいと考えています。
それから!みなさん検診は必ず受けてくださいね!


はじけるような笑顔がステキな柴野さん。人生の転機を何度も乗り越えてきたのは、柴野さんのやさしさと強さだと感じました。限られた時間でしたが、たくさんの元気をいただいた取材でした。ありがとうございます。
昨年、柴野さんの病気がきっかけで社内に特別療養制度が導入されたそうです。きっとこれからも多くの人の支えになることでしょうね。

Writer

空織

フリーランス。
人と人をつなぐ文章を心がけています。

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