【メディア掲載】群馬県信用保証協会発行「チャレンジ・ザ・ドリーム」に掲載されました。

群馬県信用保証協会発行「チャレンジ・ザ・ドリーム~群馬の明日をひらく~」に令和4年6月2日、FM GUNMAにて放送された代表の雅樂川陽子のインタビュー内容が掲載されました。

(以下一部抜粋)

――有限会社COCO-LOの雅樂川陽子社長にFM GUNMAのスタジオにお越しいただきまし た。 雅樂川社長、今日はよろしくお願いします。

雅樂川:お願いします。

【COCO-LOの事業展開】

――2015年にインタビューをさせていただいてから7年がたちました。あっという間でしたね。

雅樂川:ほんとうに、そうですね。

――この間、さらに事業を拡大するとともに、働き方改革などに関する2冊の本も書かれていらっしゃいます。今日はそのあたりのお話も伺っていきたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。

雅樂川:よろしくお願いします。

――まず初めに創業についてお聞かせいただければと思います。 雅樂川さんは作業療法士として病院などでリハビリの仕事に従事していました。その後、2005年に29歳で会社を設立。 当初は訪問看護からスタートしたということでしたよね。

雅樂川:はい。

――なぜ自分で会社をつくろうと思ったのでしょうか

雅樂川:はい。新しいことに挑戦することと仕事が大好きで、毎日仕事をしていて楽しいなと思っ たんです。学生だったときに「働くって怖いな」との思いが あったのですが、働いてみたら、仕事をするのは自分の生きがいになっているなということに気づきました。 いろんな患者さんと話していく中で、「この仕事は起業できるよ」とか「ビ ジネスになるよ」というお話をいただいていたんですが、いろいろと怖くて、「ああ、挑戦してみたいな」という思いを抱えながらも何もしないでいたんですね。 けれど、私の祖母が亡くなって、自宅で看取ったときに、「ああ、やりたいことを やって生きていきたいな」という思いがわき上がってきて、 30歳を目前にして起業しました。

―― 仕事が大好きという思いは今でも変わっていませんか。

雅樂川:全然変わらないどころか、もっと仕事をしたいと思っています。 こんなご時世には合わない言葉かもしれないですが、寝ずにやっていいんだったら、やっていたいなと思います(笑)。

――ありましたよね、「24時間、戦えますか」みたいな(笑)。そのぐらいのモチベーションをお持ちということですね。

雅樂川:はい。

――それで、開業当時ですが、現在のように事業を広げようというような構想はあったのですか。

雅樂川:全くありませんでした。大きくしたいとか、お金持ちになりたいとか、そういう欲は全くなくて、ただ「仕事がしたい」しかなかったんですよね。 自宅の1室、10畳を事務所にして、「このままいけたらいいな、できればもうこのサイズ感のまま仕事ができたら、それで幸せ」 って思っていまし た。

――えっ、それはどうしてでしょうか。

雅樂川:そのときにしていた仕事が楽しかったので、何も不満がなかったんですよね。もう十分やりたい仕事ができているし、会社を興したので、自分がやりたいような仕事のスタイルをつくれていたので、何の欲もありませんでした。

――それが18年前のことですが、今や9つの事業所をお持ちということで、最初のイメージとはずいぶん違いますね。

雅樂川: そうですね、全然違いますね。

――訪問看護からスタートして、通所介護やフィットネスなどに事業を広げていきました。 事業拡大の転機は何かあったのですか。

雅樂川:はい。小さくやっていくつもりでいたところ、唯一正社員だった2人が同時期に妊娠したんですね。当時は名前も知られていない会社だったので、人がいない、すぐ来てくれと言っても来てくれるような会社ではなかった。それで、どうしようかって考えたところ、「帰ってきてくれる場所をつ くろう」みたいな考えに至りました。2人が帰ってきてくれるための環境というのは、子育てと仕事を両立できる環境になるので、この先、働いてもらう人は子育て中の人にターゲットを絞って求人をかけようと決めたんです。

―― あえて子育て中の方にターゲットを絞ったというのがユニークですね。

雅樂川: そうですね。当時は、看護師さんに働いてほしかったのですが、看護師さんは子どもを産むときにいったん辞めても、うち以外にも就職口があるから、他に行かれてしまう。そして、いったん辞めてしまうと、「現場復帰は子どもが大きくなったときか、小学校に上がったとき」 って言っていました。なので、その前の段階の人だったら働いてくれるんじゃないかと思いました。そういった人たち に「どうしたら働いてくれますか」と聞いたら、「保育園へ行っている間だったらいいですよ」、「家の中の家事がひととおり終わった後の時間帯でよければ」など、そういうふうに言ってもらったので、「では、そこで働いてください」という形で、隙間時間に働いてもらうようにしました。

――企業が、みんなの働きやすい方向に合わせていくスタイルなのですね。

雅樂川:そうですね。このほうが効率がいいです。 会社は柔軟に変わっていけますが、働いてくれる人は家庭の事情があるので、そんな柔軟には変わってくれないですし、欲しい資格の人材は決まっていたので、その人たちに合わせるだけということです。

――結構一人ひとりにカスタマイズしている感じですね。

雅樂川: そうですね。

――ちょっとわがままな意見も出てくるかもしれませんが、そのあたりは難しくありませんでしたか。

雅樂川:難しかったですね。最初のうちはそういった意見も全部聞いてて、「ああしてほしい、こ うしてほしい」って言われたら、「ええっ、そうなの?」 って疑問に思っても、全部形にしてきました。 でも、わがままを聞いて、そのとおりやってしまうと、いい雰囲気はつくれませんでした。 従業員の言うことを全部聞いたからいい会社がつくれるかといったら、そんなことはない、ということを身をもって経験しました。言うことを聞いて実現することと、聞きはしても仕組みとして実現しないこと、で分けていきました。

――そうやって人を集め、今度は事業の拡大へつなげていきました。 これはなぜでしょうか

雅樂川:はい。生意気ですが、仕事の評判はすごくよかったんですよね。だから仕事の依頼が絶 えなくて、従業員がいれば、いた分だけ依頼が来る流れがつくれていたんですよ。それで、社内には産休、育休を取りやすい制度もどんどんつくっていったら、子どもを産んでいくスタッフが増えてきまし た。人がいなくなるので、いったん補充する、新しい従業員に入ってもらう。 入ってもらったら、元の従業員が帰ってくる、育休が明けて帰ってきますよね。帰ってきた人が働く場所がないと困るので、事業の拡大をするしかないというか、働く場所をつくる。そうすると、事業が自然と増えたというか、大きくなった感じです。

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