桐生市広沢のココロリハビリジム創立5年 根強いファンが増えている理由とは?

桐生市広沢町にある「ココロリハビリジム」がこの5月、5歳の誕生日を迎えました。各地にトレーニングジムが林立する昨今ですが、理学療法士が一人ひとりに合わせた運動を指導するココロリハビリジムには根強いファンが増加中。この5年間を同ジム管理者で理学療法士の安城大輔さんと、スタッフの安藏武司さんに振り返ってもらいました。

取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)

こんなカタチのジムは
他になかった

 ココロリハビリジムが誕生したのは2014年5月。プラスチックの金型工場だった2階建ての建物をリフォームしてのオープンでした。
 同ジムは体を鍛えたり、ボディメイキングをするトレーニングジムではなく、名前のとおり、リハビリや体のメンテナンスを目的としたリハビリジムです。これまでも、ボランティアで、スポーツが原因でケガをした中学生のリハビリを行っていた安城さん。それをもっと幅広く、このジムの中で展開していこうというのがスタートでした。

 ココロリハビリジムには、一般的なトレーニングジムのようなプールもシャワー施設も豊富なマシンもありません。「しかしその代わり、理学療法士が一人ひとりに寄り添い、個々に合った運動を指導するきめ細やかさがあります。そして、痛みを軽くし、体を楽にする、そういった効果をしっかり出すことを目的にした、まさに新たなジムのカタチです。それを一般の方々にどうPRしていけばいいのか、当初はかなり悩みました」と安藏さんは振り返ります。

ストレッチと筋トレを組み合わせた
グループレッスン

 まずはプログラムづくりから取りかかりました。「固くなってしまった筋肉を丁寧なストレッチでほぐし、その上で、体を支える基礎となる体幹の筋肉を鍛えるコースをつくろう」、体の仕組みを知り尽くした安城さんの意見で、「からだメンテナンスレギュラー」コースが生まれました。
 同コースは1回90分のグループレッスンとし、すべての人に目が行き届くよう、1グループは10人以下と少人数に抑えることにしました。また、費用もあまり負担をかけないよう、週1回(月4回)の場合、月額6800円、週2回(月8回)の場合、月額13000円と低価格に設定。「儲けは度外視で、COCO-LOの地元である桐生の皆さんに、健康であってほしい、喜んでもらいたいという想いでした」と安城さんは言います。

夜のコースと
パーソナルトレーニングを増設

 翌年には、「仕事帰りの夜の時間帯にコースをつくってほしい」という声が多く寄せられたため、レギュラーコースの内容を60分に凝縮し、18時~と19時~スタートする「からだメンテナンスライト」コースを新設しました。
 「ココロリハビリジムに通うようになったら、体が楽になったよ」「ゴルフで1ラウンド回れるようになった」、そんな口コミが広がり、会員は徐々に増えていきました。年齢でいうと、40代から80代までと幅広く、特に60代~70代の方々が目立ちます。「健康に年を重ねたいというアクティブな方が多いですね」と安城さん。
 また、「他のジムで独自に運動していたら、かえって体の痛みが増してしまったので、ココロリハビリジムに来た」という人が、案外多いのには驚いたそうです。「ジムでのトレーニングには知識が必要です。知識が無いままに、重たいマシンを持ちあげても、効果が半減したり、体の負担になることすらあります。特に、運動経験の少ない方はきちんとした指導者の元でトレーニングしてほしい」と安城さんは警鐘を鳴らします。
 その後、理学療法士と1対1で運動を行う「パーソナルトレーニング」コースも増設。30分4000円、60分8000円とグループレッスンより高額ですが、その分、「短期間で目に見えて効果が表れる」と、こちらも人気を集めています。グループレッスンとパーソナルトレーニングを組み合わせて利用する人も多いそう。

これからも地道に
地域の人々の健康を応援

 オープンから3年後には、2階のスタジオで、子どものためのバレエやHIPHOPの教室をスタートしました。「幼い頃から、バレエやHIPHOPをやっていると高齢になっても体幹がしっかり保たれ、元気に年を重ねることができます」と安藏さん。介護事業のCOCO-LOならではの発想なのでしょう。
 ココロリハビリジムは決して派手な施設ではありませんが、“結果を出す”という意味では他の施設に負けません。最後に、「これからも地道に、ストレッチと筋トレをメインとしたコースを続けていきたいですね。痛みがとれた、楽になったという皆さんの笑顔が私たちの励みです」と安城さんが笑顔で話してくれました。

Top