COCO-LOは一年間を通してさまざまなイベントを行っています。その中で、利用者さんからの人気ナンバー1は、1月の「もちつき大会」。同社創業のころからずっと続いているイベントだそうです。今年は1月26日に桐生市総合福祉センターで開催。賑やかな当日の様子をリポートしました。
取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)
もちつき大会チームが
準備・運営を担当
桐生市総合福祉センターの3つの会議室をつなげて、大きな会場をつくり、2019年のCOCO-LOもちつき大会は行われました。この日の参加者は利用者さん88人とそのご家族、そして、COCO-LOスタッフ50人、合計150人を超える賑やかさです。
この日のために、COCO-LOでは「もちつき大会チーム」を結成し、準備を進めてきました。その工夫が随所にみられます。まず、来場した利用者さんは、オリジナルの額縁を持っての記念写真からスタート。出来上がったのがこの写真です。
各テーブルにはつきたてのお餅とけんちん汁、白菜の漬物などが並びます。
「今年はあんこ、きなこ、大根おろしという定番のお餅のほかに、ちょっぴり辛いコチュジャン味のお餅も用意しました。どうぞ、たくさんお召し上がり下さい」ともちつき大会チームリーダーの関本悠貴さん。
28㎏のもち米を使用
もちはひと口大で提供
今回、使用したもち米はなんと28㎏。前日の夕方から丁寧にとぎ、水に浸しておくそうです。そして、会場の外にプロパンガスを持ち込み、朝からセイロを使って4回に分けて蒸しました。「外は寒いけれど、背中にホッカイロを貼って頑張ります」と笑顔で話してくれたのは「ココロデイサービスまえばし」のスタッフ・齋藤雅代さん。
お餅は利用者さんの喉につまらないよう、小さくちぎってひと口大で提供します。利用者さんの丸岡さんご夫婦は、「つきたてのお餅はひと味違いますね。私たちが一番好きなのはやっぱり、あんこかな」。2人のお孫さんと一緒に参加した田村さんご夫婦は「今回で5回目の参加です。孫も毎回、喜んで来てくれるので嬉しいです。COCO-LOさんがお菓子のお土産まで、用意してくださるのはありがたいですね」と満面の笑みを浮かべます。
ヨイショ、ヨイショの掛け声とともに
会場が一体となって……
会場の真ん中には大きな臼と杵が置かれています。皆さんに提供するお餅は、事前に餅つき機でついたものですが、昔ながらの餅つきを見て、楽しんでもらうため、餅つきパフォーマンスの時間を設けているのです。
蒸しあがったもち米を、杵でこねたのち、COCO-LOの若手男性スタッフがトン、トンと小気味良い音をたててついていきます。会場からは、その度に、「ヨイショ、ヨイショ」という掛け声が響きます。まるで会場が一体となってもちつきをしているような感じです。
もちつきは、利用者さんや子どもたちも参加することができます。元気に手を挙げて、志願をしてくれた利用者さんの佐々木さんは「昔はよく、朝から晩までもちをついたものです。一日で3畳分のもちをついたこともありますよ」と懐かしそうに話してくれました。小さな杵でもちつきをしてくれた小学生・ことのちゃんとななみちゃんは「いっぱい人が見ているので緊張しました。でもとっても楽しかったです」とニッコリ。
利用者さんの新年の
健康を祈って
もちつき大会ではステージイベントも見ものです。今年は4人組の「メヌエット」という音楽グループが「いつでも夢を」「いい日旅立ち」「きよしのズンドコ節」など、皆さんにお馴染みの音楽を演奏してくれました。マンドリンやフルートの美しい音色に合わせ、会場中が大合唱しました。
また、ココロリハビリジムの「こどもバレエ」や「キッズHIPHOP教室」の生徒たちによるパフォーマンスもとびきりのかわいらしさでした。
昔から、おもちはハレの日の特別な食べ物といわれてきました。そして、おもちには神様の魂が宿り、生命力が与えられると言い伝えられています。
「今年も一年、利用者さんが元気で過ごせますように」、新年恒例のもちつき大会にはCOCO-LOスタッフから利用者さんへの温かな想いが詰まっているようです。