【訪問看護の理学療法士】看護師と連携してよりよりケアを

訪問看護ステーションココロまえばしには10人のスタッフがいます。その中でもIさんは理学療法士、認定理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、公認心理師という4つの資格取得者。なぜこれらの資格を取ったのか、どのように仕事に活かしているのか、お話しを聞きました。
■取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)

目の前の課題を解決するため、一つひとつ取得

——IさんがCOCO-LOに入社したのはいつですか?
Iさん 2021年の秋です。それまでは急性期医療の仕事に携わっていました。

——学校を卒業して理学療法士になり、さらに認定理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、公認心理師を取得した理由を教えてください。
Iさん 認定理学療法士とは、より専門性の高いケアをする理学療法士です。私は地域理学療法という分野の資格を取りました。病気や障害があっても住み慣れた地域で自分らしく暮らすお手伝いをするのが役割です。若い頃は、どんな病気も治療すれば治るものだと思っていました。でも急性期医療の病院に勤務したことで、治らないまま自宅に帰る人が多いことを知ったんです。病気を治す医療よりも、よりよく生きる医療に興味を持ち、認定理学療法士を取得しました。

——3学会合同呼吸療法認定士に関しては?
Iさん 集中治療室で人工呼吸器を付けた患者さんと接する機会が多かったのがきっかけです。中には人工呼吸器を使いながらリハビリをする方もいました。呼吸器に強くなりたいと考えて勉強して取得しました。

——もう一つの公認心理師はいかがでしょう。そもそもどういう資格なんですか?
Iさん 公認心理師は心の問題を持つ人に対し、心理学の知識や技術を使って援助する専門家です。病気と共に生きる患者さんやそのご家族はときに心が弱くなったり、折れそうになることがあります。少しでもお役に立ちたいという気持ちで取得しました。

——訪問看護ステーションココロまえばしではそれらの資格をどんな風に活かしていますか?
Iさん リハビリというと日常的な動作や歩行の回復を図ること、と思われがちですが、呼吸に対するリハビリも大切になります。呼吸リハビリでは、肺の病気のために生じる息切れや咳・痰など、症状の緩和を図ります。これによって、日常生活がとても楽になる方がいます。呼吸療法認定士の知識を活かして、呼吸リハビリに力を入れています。またリハビリは患者さんが主体的に取り組むことが大切。公認心理師として、患者さん、ご家族の気持ちを察し、よく理解していただき、うまくリハビリができるようマネージメントをしています。ほかのスタッフからの依頼を受けて、訪問先に同行し、専門分野でお手伝いをすることもあります。

こんな形でIさんと連携しています

呼吸へのアプローチで生活の質アップ
看護師Tさん 呼吸に関してあまり問題意識を持っていない方が多いようです。例えば慢性的に肺が苦しくても、それが当たり前だと考えてしまう。特に認知症が入ってくると苦しさを見逃しがちになります。そんなとき、Iさんの知識が役立ちます。一緒に患者さん宅を訪れてもらったり、動画を撮って患者さんの様子を伝えて、より良いリハビリを考えてもらいます。それを全スタッフに共有し、みんなで学びを深めています。

頑張り過ぎるリハビリをストップ
看護師Fさん 心不全を2回繰り返して自宅療養している利用者さん。少しでもよくなりたくて、苦しくてもリハビリをがんばり過ぎてしまうのを心配していました。Iさんに同行してもらったところ、身体の負担を知る指標、ボルグスケールを付けることを提案してくれました。その結果、足が疲れるくらいの運動は〇、動悸がして苦しい運動は×と、本人が分けて考えられるようになりました。それから1年経ちますが、利用者さんは一度も発作を起こさず、元気に生活しています

訪問看護ステーションココロまえばし

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