【前橋市】高齢者のための「ココロはつらつカフェ」開催

前橋市では平成30年から、地域の高齢者の新しい居場所づくりを目指して「はつらつカフェ」という事業をスタートしました。趣旨に賛同した20ヵ所以上の高齢者施設が、館内を月1度の割合で開放し、イベント満載のはつらつカフェを開催しています。「ココロデイサービスまえばし」も4月17日、「第5回ココロはつらつカフェ」を開き、周辺に住む高齢者の方々が楽しい半日を過ごしました。その様子をリポートします。

取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)
 

伊東屋珈琲の
ハウスブレンドが自慢です

 はつらつカフェは前橋市の事業ですが、ココロデイサービスまえばしの施設は、本当のカフェのよう。木目を生かしたオシャレなつくりはもちろんのこと、コーヒーがとびきり美味しいのです。
 「桐生市に本店を持つ伊東屋珈琲のハウスブレンドを使っているんですよ」とスタッフの村岡瑞基さん。
 芳しいコーヒーの香りが立ち込めたころに、ココロはつらつカフェがスタートしました。この日のイベントはビーズを使ったブレスレットづくりと、歌手・藤みどりさんの歌謡ショーという内容です。
「毎回、前半は何かをつくる、後半はステージを見たり、体操をするという構成にしています。心と身体の両面で楽しんでいただこうと思っています」と理学療法士の深津典子さんは言います。
 この日の参加者はご夫婦が2組、女性が2人の計6人。みなさん、ココロデイサービスまえばしの周辺にお住まいの方々です。
 

手先のリハビリにピッタリ
ビーズのブレスレットづくり

 ブレスレットづくりは手先のリハビリに最適です。自分のお気に入りのビーズを選んで、つまんで小皿に入れる。ビーズの小さな穴に糸を通す。糸を結んでとめる。どれもこれも細かく指先を使います。

 
 「ビーズの選び方には個性が出ますね」、深津さんがいうように、キラキラのゴージャスなビーズを好んで選ぶ方、白とピンクの2色で統一する方、茶色や黒など渋い色を複数組み合わせる方などさまざまです。誰一人、同じ組み合わせの方はいませんが、みんなそれぞれが良い味わいを持っているのには驚きました。

 
 開始からわずか10分で完成したのはTさん。聞けば、「編み物が得意で、毎日のように家で手を動かしている」とのことです。先日の前橋中心商店街のイベントでは、コースターや編みぐるみを販売したほどの腕前だそう。「お友達にもプレゼントしよう」と、素早い手つきで、2本目、3本目にも挑戦していらっしゃいました。

 男性参加者も「細かくて目が疲れる」「ビーズがうまく糸に通らない」と言いながらも、ステキな作品を完成させました。作り終えたみなさんは、充実感いっぱいの笑顔です。
 これからは半そでで出掛ける機会が多い季節。手づくりのブレスレットはオシャレのポイントとして、大活躍することでしょう。
 

前橋市在住の歌手
藤みどりさんのステージで大盛り上がり

 後半はコーヒーや紅茶、ココアを飲みながら、前橋市在住の歌手・藤みどりさんの歌謡ショーを楽しみました。藤さんは3年前、群馬テレビのカラオケチャンネルでチャンピオンになり、これまでにCDを4枚出しています。独自の歌手活動のほか、月10回ほど、施設を訪ね、自慢の歌声を披露しているそうです。

 
 「皆さんが喜んでくれて、一緒に歌ってくれるのがとにかく嬉しくて……。認知の方も昔の歌はよく覚えていて、口ずさんでくれるんです。訪問は私の生きがいですね」と藤さん。
 喉の調子が良くないということでしたが、「声が元に戻ったら、美声をお聞かせしますので、また呼んでくださいね」という藤さんの言葉に会場から笑いが起こりました。

 次回の「ココロはつらつカフェ」は5月22日(水)10時~12時に開催します。参加無料。内容は「牛乳パックでかわいいトレーつくり」とグループ体操とコーラスステージなどが行われる予定です。参加希望の方は事前にTEL.027-212-5472(担当/村岡・藤原)へお申し込みください。

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