かっこよくて、元気よくて、そしてときに女性ぽくて……。COCO-LOの「もちつき大会」で披露された、子どもたちのHIPHOPダンス。踊ってくれた子どもたちは、ココロリハビリジム「キッズHIPHOP教室」の生徒たちだそうです。それにしても、なんて軽快でキレのある動きなのでしょうか。「教室ではいつもどんなレッスンをしているの?」、指導者の福田菜摘さんに聞いてみました。
取材/阿部奈穂子(オリーブ・アンド・パートナーズ)
3歳から小6まで
13人が集合
HIPHOPとは1970年代後半に米国NYで生まれたストリートカルチャーのこと。それが日本に伝わり、今、HIPHOPの音楽に合わせてカラダを大きく使って踊るHIPHOPダンスが大ブームとなっています。その人気は大人だけでなく、子どもにも……。
ココロリハビリジムでは2014年からいち早く、「キッズHIPHOP教室」をスタートしました。
3歳から小2までのキッズクラス
小2~小6までのジュニアクラス
と、年齢に応じて2つの教室があります。現在、キッズクラスには8人、ジュニアクラスには5人の子どもたちが所属しているそうです。
エッセンスが凝縮した
1時間のレッスン
「レッスンは1時間。子どもたちが集中して取り組めるのが1時間なのです」と指導者の福田さんは言います。その分、レッスン時間内にさまざまな要素をギュッと濃縮しているのが特長だそうです。
初めの10分間は準備体操代わりの『ダイナミックストレッチ』。普通のストレッチは、静止した状態で伸ばすことが多いのですが、この教室では体を大きく動かしながら関節を伸ばします。そして必ず、BGMに軽快な音楽をかけるのだそうです。「ストレッチをしながらリズム感を養ってもらうのが狙いです」と福田さん。
続いて10分間の『アイソレーション』を行います。アイソレーションとは日本語で“分離”の意味。つまり、カラダをパーツごとに動かす練習です。「首、肩、胸椎、骨盤など、その一部分を自分の意思のままに操れるようにするのが目的です」。これがうまくできると、HIPHOPダンスがグンと上達するそうです。
次の10分間は『リズム取り』。振り付けに入る前に、音楽に合わせてステップを踏む練習をします。これも重要。
キッズはリズムを取りやすく
ジュニアは女性らしく
そして、残りの30分間は作品の『振り付け練習』です。同教室は毎年、1月のCOCO-LOもちつき大会と8月の桐生まつりで、ステージ発表を行います。そこに焦点を定めて、新たな曲の振り付け練習をするのだとか。
今回のもちつき大会用に選んだ曲は、「キッズクラスは3歳の子どもがいるため、変調がなくて、リズムがとりやすいテンポのエレクトロニック・ダンス・ミュージックを選びました。ジュニアクラスはHIPHOPとラテンが混ざったスローな音楽を選択。女性らしい動きを随所に取り入れるように工夫しました」と言います。
ダンスとフィットネスを
組み合わせて指導
福田さんは中学3年からHIPHOPダンスに取り組み始め、約10年のキャリアを持ちます。さらに数年前から、健康や体力の維持・向上を目的としたフィットネスのトレーナーもしています。
キッズHIPHOP教室では、「ダンスとフィットネスを組み合わせて指導したいと考えています。上手に踊ることよりも、カラダ全体の機能性を高めて、これから先、どんな運動にも応用できるようにすることが目標です」と話します。また、カラダを使って表現し楽しんでもらうことに重点を置いているとか。
小学校入学前からの
スタートが理想的
「いつから子どもに習い事を始めさせたらいいのか?」、それは多くの親の悩みです。あまり早すぎても、子どものためになっているかよくわかりませんし、だからといって、子どもが伸びる時期をみすみす見逃してしまっては元も子もありません。
福田さんは「子どものカラダの発達が著しい小学校入学前までに、適切な運動をすると、運動神経が良くなるといわれています。『キッズHIPHOP教室』は3歳から受け入れOK。ぜひ、HIPHOPでお子さんの運動神経を伸ばしてあげてください」と話します。興味がある人は、同教室の見学・体験をしてみてはいかがでしょう。