【取材】身体も心も支える仕事

お名前:Mさん
ココロ勤務歴:2年
所属:訪問看護ステーションココロ
職種:看護師

- 看護師の仕事を選んだきっかけはなんですか?

Mさん
小さい頃からドラマを見て看護師にあこがれていました。自宅から通学できるところに看護師を養成する高校があったので、親の勧めもあり進学したんです。そのまま専攻科に進み、22歳で正看護師の資格を取得しました。学生時代は自分が本当に看護師になりたいのか迷った時期もありました。
それでも、やっぱり医療に関心がある自分に気づいて…。卒業してからは看護師の資格をとってよかったと思っています。

- 看護師としてどのようなお仕事を経験してこられたのですか。

Mさん
病院と老人保健施設で働いた経験があります。訪問看護の仕事に就いたのはココロが初めてです。子どもが小学生になる頃に、子育てと仕事が両立しやすい時間で働けるココロの求人を見つけました。訪問看護は未経験でしたが、やってみなくてはわからないと思い、飛び込んでみました。

- 訪問看護のお仕事の内容を教えてください。

Mさん
かかりつけの医師の指示を受けて、利用者さんのご自宅に訪問します。入浴介助や傷の処置、便秘の対応や点滴、マッサージやリハビリなど、週1回30分から1時間ほどの訪問が主です。

利用者さん一人一人にあわせたやり方でコミュニケーションをとりながら精神的な支援やご家族との関わりを持つようにしています。おひとり暮らしの方やご家族が働いていることも多いので、柔軟な対応を心がけています。また、ご自宅で最期を迎えたい、看取りたいという方も増えています。医師と連携をとりながら看取りまで対応しています。

コミュニケーションから深まる絆

- 訪問看護をやっていてよかったと思うことはなんですか?

Mさん
おひとり暮らしの利用者さまで、私が訪問し続けてお付き合いも長くなった頃に、それまでしなかったご家族の話をしてくださったことがありました。ご本人にとっては心を許せる人にしか話せないことだったので「普段から関わってくれている人じゃないと話せないから聞いてもらえてよかった」と言っていただけた時は嬉しかったですね。

- では、お仕事ではどのようなことを大切にしていますか。

Mさん
コミュニケーションについてはよく考えますね。利用者さんの多くは70~90代の方ですので、大先輩に対してどんなふうにお声かけをすると良いのか、言葉選びや伝え方をいつも考えています。
一対一の空間であるため、お話がしたい方とは会話を通してストレス発散の時間になればよいと思いますが、静かに休みたいという方もいらっしゃるので、その方に合わせた距離感をとるように心がけています。利用者さんが「言いたい」と思ったことを話して頂けるような関係を作りたいですね。

支えてもらっている皆さんに感謝

- ココロで働いていて良かったと思うことはなんですか?

Mさん
訪問看護スタッフは経験豊富な方ばかりです。みんな子育てをしている仲間でもあります。
普段はそれぞれ訪問に出かけているので、いつも顔を合わせるわけではないのですが、会えた時にはよく相談をしています。利用者さんのご自宅へ一人で訪問するので、自分の判断したことで利用者さんの状態が悪化することがあってはいけないのです。報告をしっかりして、判断に迷うときにはすぐに連絡が取れる体制があります。
スタッフのみんながよく話を聞いてくれて相談しやすい環境だなと思います。ココロで働いてきて、人と人とのつながりを大事にしたいと考えるようになりました。

- それでは、これからの抱負を教えてください。

Mさん
ココロで訪問看護を始めて3年目。自分はまだまだだと思っています。
技術を向上させるための研修などには積極的に参加したいです。同じステーションの看護師がグリーフケアについて勉強し資格を取得したこともあり、グリーフケアに興味を持っています。ご高齢になって近親者を亡くされた方は、時間があるため考える時間も長くなります。落ち込んで食事をとらなくなり体調を崩してしまうことがあるのです。実際にこのような方にかかわり、在宅での精神的なケアが大事だと感じています。

- 最後に利用者さんへ一言メッセージをお願いします。

Mさん
利用者さんから教えてもらうことばかりです。いつも私のことを孫のように気にかけてくださり、感謝しています。私のほうが訪問を楽しみにしているんですよ。
これからも皆さんの力になれるように頑張ります!


お話を聞けば聞くほど、利用者さんときちんと向き合うMさんのお仕事に対する真剣さが伝わってきました。訪問看護はカラダだけでなくココロも支えるお仕事なのだと知りました。きっと今日もMさんの訪問を楽しみにしている方がいるのでしょうね。

Writer

いしまる

かけだしママライター
丁寧な文章を心がけています。

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