【取材】ひとりひとりの日常生活に関わり、身近な存在になれる仕事

星野 祐里
ココロ勤務歴:3年
所属:ココロアットホーム
職種:介護福祉士・相談員

-介護福祉士とはどんなことをするお仕事ですか?

星野 介護福祉士は利用者さんが日常生活で困っていることを手助けする仕事です。
利用者さんに対してだけでなく、初任者研修受講者やヘルパーさんへのアドバイスなども行うことがあります。

ココロでは介護福祉士以外にも看護師や作業療法士など、専門知識を持ったスタッフがいるので、みんなが同じ目線で意見やアドバイスを出し合う環境に自然となります。利用者さんにとって適切な支援方法を見つけることや、スタッフ同士が成長する良い刺激がうまれています。

 

- アットホームでのお仕事について教えてください。

星野 朝のお迎えに行き、ご家族の方から体調やご自宅での様子で変わったことはないかなどのお話しを聞くことから1日がはじまります。午前中は入浴の介助をしたり運動誘導や集団体操をします。午後はハンドマッサージやネイルをしたり、アクティビティでゲームをしたり、いろいろなものを作ることもあります。利用者さんには風船バレーや、座ったままできるベンチサッカーが人気でとても盛り上がります!

リハビリはあまりきっちりやりすぎると辛くなってしまうので、少しでも楽しんでもらいたくて、いろいろ考えて工夫しています。

-相談員も務めているそうですが、どんなことをしているのですか?

星野 利用者さんやそのご家族の相談窓口となる仕事です。何かお困りごとがある時や、施設の利用についての疑問・心配事など、気になることは何でもお話を聞きます。
ご本人やご家族では上手く伝えられないことを、相談員という立ち位置でケアマネージャーと利用者さんの間に入って話をする橋渡しの役目もあります。

相談員が間に入ることで、普段施設で過ごしている様子など詳しく伝えることができます。主に電話での相談が多いですが必要な時はご自宅にも伺ってお話を聞くなど、利用者さんやご家族と接する距離がより近い仕事です。

 

学んできた知識や日々の経験が自信につながる

- 介護に関する資格を複数お持ちだと伺いました。どんな資格を持っていらっしゃるのですか? またどうして資格を取ろうと思ったのですか?

星野 介護福祉士のほかには、社会福祉主事・福祉用具専門相談員・介護事務の資格を持っています。もともと介護福祉学科がある学校に通っていたので、卒業までに自然に資格を取ることができたというのが正直な理由です。でも、今の仕事をするのには役に立っています。

介護福祉主事の資格を活かして相談員ができていますし、福祉用具の知識があるから相談されたときにアドバイスできることも。例えば杖にも種類があるので、「この利用者さんにはこの杖がよい」とか、「こういう杖を使っているから普段の動作でこんなところに気を付けた方がよい」など想像することができます。もちろん全ての相談にすぐ答えられるわけではないので、一度持ち帰る相談もありますが、資格を取ったからできることは多いです。

 

- 利用者さんとの思い出のエピソードはなんですか?

星野 入浴介助に入った時、洗髪の後に利用者さんの耳の中をタオルで拭いたり、耳の裏をよく洗うようにしたら、「丁寧に洗ってくれてありがとう」と喜んでいただけたことです。
体を清潔にする、体を温めるという目的のためだけじゃなく、「お風呂が楽しみ」と思ってもらえたら良いなと思っています。そのために、自分がお風呂で体を洗う時に気持ちいいと感じる強さはどのくらいの力加減か試したりします。日常生活の中で仕事のヒントになることは多いので積極的に取入れるようにしています。


他には病気の為に右手が不自由になってしまったけど、左手で文字が書けるように練習をしたいという利用者さんに、脳のトレーニングとして毎回少しずつレベルが上がっていく漢字のプリントを提供するようにしていたら「いつも準備をしてくれてありがとう、毎回違う問題だからすごく勉強になる」と言ってもらえたことがあります。
脳トレのプリントは利用者さんによって向き不向きがあるので、簡単すぎず難しすぎないものを選ぶようにしています。

- 利用者さんと接するうえで心がけていること、大切にしていることはありますか?

星野 どんなことに支援が必要なのか気付くために、普段から利用者さんのことをよく見ることと声かけは積極的にするよう心がけています。
話に混ざらずにひとりでいる方に声をかけたり、トイレに行きたそうにしている方には、トイレに行くかをこちらから聞いてみたりと、自分から言うタイミングがわからない方もいるので気を付けています。

 

家族みんなが落ち着ける場所を作っていきたい

- お子さんが2人いるそうですが、ご家庭ではどんなお母さんでいたいと思っていますか?

星野 できるだけ優しくいたいなとは思っています。家族がそれぞれの場所で頑張れるように、家がホッとできる場所であればいいなと思っているので、落着ける場所を作っていきたいです。

そのために特別なことをするわけでもないですが、子ども達の話しはよく聞くようにしています。子どもと一緒にいられる時間が増えるように、ココロでは短時間勤務社員として働いています。同じように子どもがいながら仕事をしているスタッフばかりなので相談もしやすいですし、お互いに助け合える環境で働けているのは有難いことだと思います。

 

- これからの抱負を教えてください。

星野 利用者さんにとってもアットホームが落ち着ける場所になってくれたら良いなと思っています。利用者の皆さんに、安心して過ごしてもらえるように頑張ります。

 

- 最後に利用者さんへ一言メッセージをお願いします。

星野 どんな些細なことでも親身になってお話を聞くので、何でも気軽に相談をしてほしいです。
普段の生活で困ったことでも、ちょっと気になったということでも遠慮せずに話してもらって、利用者さんやご家族の方と向き合っていきたいです。


利用者さんやご家族に安心してもらいたい、落ち着いた気持ちでいてほしいと願っている星野さん。ご自身もとても穏やかで優しい雰囲気の素敵な方でした。「命を預かる責任ある仕事なので、いつも一生懸命やっているだけなんです」と恥ずかしそうにお話ししてくれました。お仕事に誠実に向き合う姿勢がとても伝わってきました。星野さん、ありがとうございました。

 

Writer

たなか

フリーセラピスト兼ライター。読みやすく、楽しんでもらえる記事を書けるように頑張りま す。

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